看護師に求められる胸腔ドレーンの管理方法

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看護師に求められる胸腔ドレーンの管理方法や仕組み、挿入方法を解説


外科関連の診療科で勤務する際には、ドレーンの管理は重要な業務となります。

また、救急外来や緊急の入院を受け入れている外科病棟などに勤務している看護師胸腔ドレーンに接する機会が特に多いと思います。

胸腔ドレーンはとても役立つ医療ツールなのですが、その反面、デリケートな管理が求められるという特徴があります。

今回は胸腔ドレーンの仕組みや挿入方法、看護師として求められる役割などをわかりやすく紹介していきます。


胸腔ドレーン



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胸腔ドレーンとは・・・


胸腔ドレーンは、気胸や開放性気胸、緊張性気胸、血胸、血気胸などの際に行われる治療法「胸腔ドレナージ」で用いられるチューブのことです。

主に虚脱した肺を元に戻し(再膨張)、肺の内圧を正常に戻すこと、さらには胸腔内に溜まった血液や浸出液、膿などを排出して清浄化することを目的として使用されます。

その他には自然気胸や外傷性気胸などによって漏入した空気を抜き、虚脱した肺を再拡張させるという目的としても使用します。

腹腔ドレーンを使用することによって、胸腔内の陰圧がキープされ、正常な肺の機能を取り戻すことが可能になります。




胸腔内を陰圧に保つことが大切


胸腔ドレーンにおける処置では胸腔内を陰圧に保ったまま実施することが何よりも重要となります。

胸腔内を陰圧に保つ理由としては、肺を包み込む2枚の胸膜で構成されている胸腔が常に陰圧となっていることが挙げられます。

そのため、胸腔内に留置されるドレーンは陰圧をキープしながら胸腔内に貯留している空気や血液等をドレナージできる水封式持続吸引法が採用されています。

水封式持続吸引法は、ドレーンの先端が水に浸かっていることによって空気は遮断されるために、内圧の変化に応じて水面が上がったり下がったりして呼吸運動を妨げないというメリットがあります。


看護師



胸腔ドレーンの仕組み


チューブを挿入するだけでは胸腔内の空気や血液を体外に排出することができません。

そのため、「チェスト・ドレーン・バック」という装置を使用してドレナージしていきます。

このチェスト・ドレーン・バックは、排液ボトルと水封室、吸引圧制御ボトルの3つのチェンバーによって構成されています。

これらの3つのチェンバーを作動させることによって胸腔内の空気や血液を体外に排出すると同時に、持続的に陰圧を保つことが可能になります。




胸腔ドレーンの挿入方法


胸腔ドレーンを適切に留置するためには正しい手順で実施しなければなりません。

また、留置後における不具合を起こさないため、さらには感染症を確実に予防するためにも適切に挿入する必要があります。

ここでは胸腔ドレーンの挿入方法における正しい手順を下記で紹介します。


1)挿入側の上肢を持ち上げるなど適切な体位を確保します

2)ドレーンの挿入部を入念に消毒した後、滅菌ドレープを塗布します

3)挿入部周辺に局所麻酔をします

4)胸腔ドレーンを挿入します

5)低圧持続吸引器とドレーンを滅菌操作によって接続します

6)排液やエアリークの有無を確認した後、縫合していきます

7)挿入部にドレッシングを実施して固定用テープで固定します

8)ドレーンの先端部をX線画像で確認します

9)バイタルサインや呼吸音の左右差、皮下気腫、エアリークの有無など細かく観察します





胸腔ドレーン中の看護師の役割


胸腔ドレーン中の患者さんに対する看護師の主な役割は下記のとおりです。

排液の性状、排液量の観察

胸腔ドレーン内やドレナージバッグの排液槽に貯留している排液の性状・色を観察します。

様々な疾患で膿性や血性になったりする場合や、排液の量が増加して胸腔内に何ℓも貯まってしまう場合があります。

排液が血性の場合においては、100~200mL/時の排液が持続すると再手術や止血術を検討しなければならないため、こまめに観察する必要があります。

また、多量に貯留した胸水を一気に排液するとショック症状を起こす恐れがあるため、一度に1,000~1,500ml以上は排液しないことが原則となっています。


吸引の観察

通常、吸引圧は−12~−15cmH2Oで設定されています。

ドレナージバッグの吸引圧調整槽の水位が下がっている場合は、水を補充して担当医の指示通りの吸引圧が維持されるように対応します。


エアリークの有無と程度の観察

肺からのエアリークがある際はドレナージバッグ内の水封室に気泡が発生します。


脱落や侵入の予防

ドレーンが引っ張られたり、その反対に体腔内へ押し込まれた際には、ドレーンの先端の位置が変化してしまい、目的の吸引ができなくなります。

そのため、絆創膏による固定は最低2箇所として、ドレーンのある部位にフェルトペンでマークして、その位置がずれていないかどうかを日々確認することも看護師には求められます。


ドレーンの屈曲・閉塞の予防

粘稠度の高い排液や組織片などの混入が確認された場合は、ドレーン内腔の閉塞が起こりやすくなります。チューブ内を観察して、必要時はミルキングを行い閉塞の予防をしましょう。

また、チューブの折れ曲がりや捻じれがある場合は有効な陰圧がかからないので、ドレナージバッグの位置や絆創膏によるドレーンの固定方法に十分注意してください。


感染・皮膚のトラブルの予防

ドレーン挿入部位の清潔保持に関しては細心の注意が必要となります。挿入部位の観察と消毒をこまめにしながら常に清潔を保つようにしましょう。

また、ドレーンを固定する絆創膏による皮膚損傷も感染の原因となる恐れがあります。

固定する位置を変更したり、皮膚への直接的な接触を和らげるためにガーゼや絆創膏をドレーンに巻くなどの工夫をして皮膚をケアすることにも気を配りましょう。

ドレナージバッグからの逆行性感染の危険性もあります。ドレーンの先端の位置よりドレナージバッグが高い位置にならないように常に気を付けてください。


皮下気腫の有無と程度の観察

皮下気腫は胸腔内の空気が皮下に侵入することによってドレーン刺入部周辺に起こる症状です。

ドレーン刺入部周辺の皮膚を指先で触ると、プチプチとした感触があるので、容易に皮下気腫の存在を確認することができます。

もし、皮下気腫が確認することができれば、その範囲をフェルトペンで印をつけて、継続的に観察するようにしましょう。


患者さんへの指導

ドレナージを実施している間は活動範囲の制限を強いられるため、非常にストレスを感じます。

そのため、患者さんに対して心理的なサポートを実施する必要があります。患者さんの安全・安楽を第一に考えながら、患者さんの苦痛を最小限に抑えるようにケアを行うことが重要です。

また、患者さんに胸腔ドレーンの必要性や留置期間、ドレーン挿入部に触れないなどの注意事項について丁寧に説明することも看護師の大切な役割です。




まとめ


上述しているように、胸腔ドレーンの管理は外科関連の看護師に求められる必須業務です。浅い知識で対応してしまうと患者さんの命を危険に晒す恐れもあります。

緊急時においては迅速な対応が必要となる処置なので、あらかじめ基礎知識をしっかりと頭に入れておくことは看護師として非常に大切なことです。

ぜひ、あなたも胸腔ドレーンの特徴をマスターして、勤務先で頼られる看護師として活躍してください^^









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